なんでも屋 神…第一幕
だがそれにより、足りなかったパズルのピースが一つ足された。



直ぐ様現場を立ち去り、兄ぃのマンション前で遠藤以外は車を降りた。遠藤は車の処分に、テールランプを残して闇の中へ消えていく。



「馬鹿野郎!みすみす羽尾の兄貴を見殺しにしやがって!」



部屋に入ると、兄ぃの怒声と共に飛んでくるガラスの灰皿。



「すいませんでした!」



頭を下げっぱなしの赤城とノリ。ヤクザ社会で言い訳は愚の骨頂…すればする程、自分の価値を下げるだけだ。



兄ぃは小指詰めなどしないだろうが、だからと言って二人は甘えている訳では無い。



尤も、現代ヤクザの間で小指詰めは一種の儀式と化していて、余程の事が無ければ金で解決する。だが、小指を詰めて障害者保険を貰うヤクザも、多々存在するのも確かだ。



羽尾の件は仕方無かった…兄ぃもそれは分かっている。それでも舎弟を責めるのは、拾って貰った羽尾に対する最後の恩義を通す為。



「…兄ぃ、すまなかなった。俺の考えが浅はかだったんだ。けど、[白桜]に行って黒幕を確かめられた。」
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