なんでも屋 神…第一幕
「なぁ松…仕事手伝ってくれねーか?」



松は駐車場のアスファルトに仰向けになり、頭に巻いていた白いタオルを枕代わりにして、雲間から出てきた太陽に眩しそうに見つめる。



…此奴は何処でも横になれるんだな。確か昔、コンビニの駐車場でも気にせず寝てたっけ。



「なんでも屋の仕事か…別に手伝うのは良いよ。でもな、お前薄情だぞ!ヒロには直ぐ会いに行ったくせに、俺ん所に来んのは遅くねーか?」



いやいや…あれは一葉の件があったからたまたまで…って、お前はホモか!



まぁ此奴の女好き度も知ってるから、間違ってもそれは無いと思うけど。



「明日の夜までに偽造プレート作ってくれ。天ぷらでも盗難でもどっちでもいい。それと夜は引っ越しの荷物運びと運転頼む。」



夜の引っ越しでどういう意味か分かったらしく、松は満足そうな顔で頷いた。
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