なんでも屋 神…第一幕
冷静にアイスピックの動きを見つめつつ、駆け寄るスピードを緩めてチンピラのタイミングを外す。



案の定引っかかってくれたチンピラの右腕は、アイスピックを突き刺そうとして伸びきっている。


右腕を引き戻す動作に合わせて、今度は俺が前に出る。



止まる事など微塵も考えず、右フックの要領で肘を振り切る。



狙うは脆い右鎖骨。



確かな感触があった…拳より固い肘を躊躇せず振り切ったのだ、見事に当たれば一溜まりもない。



そのまま一緒に倒れ込んだが、チンピラは左手で右鎖骨を押さえながら悶えている。



直ぐ様立ち上がり、今度は顔面を力の限り何度も踏みつける。
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