Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

「……猫の赤ちゃん」

「え?」

「生まれました」

「えっ!? 何?」


……ホント、何言ってんだろう。


「はるかちゃん? あー、ダメだ、充電ねーし。
今どこ――」


ダイスケさんの言葉の途中で、通話が切れた。








電車が到着して、また発車して。それを何回くり返した頃だろう。

あたしはまだ、猫のそばでしゃがんでいた。


そんなあたしの背後から、飄々とした声が響いた。


「お~、マジで生まれてるし」


ダイスケさん……。


< 246 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop