Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

ありえないよ。あんな電話でホントに来てくれるなんて、思わなかった。


黙ったまま、顔すら上げようとしないあたしの横に、ダイスケさんはチョコンとしゃがんだ。


「三つ子かぁ」

「……」

「親猫はブサイクだけど、やっぱチビはかわいいな」

「……」

「つーかこいつら、こんなチビのくせに野良で、たくましー」

「……」

「で」


横から伸びてきた手が、あたしの頭の上に置かれた。


「こっちのチビちゃんは、帰る家があんのに帰りたくないクチ?」


……はい。そのクチです。


帰りたくなくて、駅前でうずくまって、ひとりで泣いちゃってるクチです。



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