Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~

とうとう完全にTシャツを奪い取った。

フローリングの床の上で、曝け出したダイスケの上半身。


そして、その右胸には……。


「……ダイスケ……これ」


声を震わせるあたしに、ダイスケはバツの悪そうな顔で、目を泳がせる。


「別に何でもねーし」

「ごまかさないでっ!」

「……」

「これ……おそろいの約束してたタトゥーじゃん……っ」



今でも鮮明に覚えてる。

ふたりで過ごした、たった一度のあの夜。


ベッドの中でダイスケに抱きしめられながら、交わしたあの会話を……。







『――え、お前もうすぐハタチなんだ?』

『うん』

< 355 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop