Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~
ヒソヒソ声でケンカする俺らを、通路をはさんだ隣の席のオッサンが横目で見てる。
恥ずかしくなった俺はさらに声を落とした。
「なぁ。何をそんな怒ってるんか知らんけど、別に本気でアホって言うてるわけちゃうんやで?」
……それどころか、俺のはるかに対する『アホ』は、むしろ愛情表現。
その言葉の後ろにはいつも、声には出さない()付きの本音があって。
『アホ(可愛いなぁ)』とか
『アホ(おもろいなぁ)』とか
『アホ(俺がおらなアカンのやろ)』とか。
なのに鈍いこいつは、ちっともそこに気づかない。
恥ずかしがり屋の俺の、あまのじゃくな愛情表現に、全然気づいてくれない。