G i f t ~ギフト~

第1幕

『ぎょぇぇぇぇぇぇ~~~』


何かしらイベントがあると思ってた会場は・・・私達の忘年会で使うためだった。


テントに置いてあるテーブルにはつまみに酒。


寒いので石油ストーブが4~5台ボーボー言ってた。


ってか・・・こんな所で踊って、歌うのか?


絶対無理!!


街行く人も何が始まるんだと言わんばかりに集まってるし・・・。


さらけ者ではありませんか!!!


しかも、こんな場所にこんなステージとか作っちゃって許可は取ったのかぁ!!


『マジ・・・無理。帰る。絶対帰るぅぅぅぅ~~!!!』


「往生際が悪い!!覚悟決めろ!!!」


帰ろうとジタバタする私を必死で止める夏花さん。


『アンタだってここで踊るんだぞ?出来るのかぁぁぁ??』


「うん。平気。かえって見られてる方が萌えるっての?』


きゃぁ~。変態夏花!!!


『そんな刺激いらない!!!ノーマルで十分でし!』


「ぎゃぁぎゃぁ。うっせ~な!ちょっと来い」


『ぐふっ』


今度は彼に少々エルボー気味にどこかにさらわれる私・・・


『離せぇ~~~!!春人!こら』


「やかましいってば!口塞ぐぞ!!』


びくっ!


こんなとこで・・・そんな事嫌だ・・・。


観念して引きずられる私。


何かの漫画みたいです。がくっ。



< 110 / 161 >

この作品をシェア

pagetop