G i f t ~ギフト~
「何?サプライズ?」


ニヤニヤしながら猛が話し掛けてきた。


彼が来る前にしてた仕事を片付けながらチラリと猛を見る。


『・・・知ってたの?』


「まぁね~。春に当日まで内緒にしとけって言われてたし。今日はかぁちゃんの部屋で寝ないのかなぁ?」


何を想像してるのか顔つきが怪しい猛。


『・・・ご想像通りじゃないっすかね?しかし・・・このクソ忙しい時に知り合い宿泊許す?オカシイべ?』


彼が2部屋も取るからきっと他の客は「満室です」って断られたに違いない。


そんな事言っても彼も客として来てるので文句は言えない。


「知り合いだろうと金が入るのは変わらないだろ?」


売り上げ優先かい!!


「ジャンジャン飲ませろよ?今日はお前は一緒に飲めないけどな(笑)」


恐ろしや・・・猛。


彼以外の客を案内する事は無かったけど厨房の仕事が予想以上に忙しかった。


PM5時。客の夕食まであと1時間。


この時間が1番厨房は忙しさでピーク。


『何やってんの?これはそこじゃないってさっき言ったじゃん?』


配膳の仕方がイマイチ把握してなかったバイトに苛々。


説明不足の私も悪かったかもしれないけど、この忙しい時に仕事を増やさないで欲しい。


『・・・祐一?魚のから揚げまだ?』


祐一はこの旅館の次男で料理長。


「今、揚げてるって。牛乳飲む?カルシウム足んないべ?」


苛々してる私にバカな事を言う祐一。







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