G i f t ~ギフト~
「だな。明日仕事終わったら電話頂戴!実家に居るから」


『分かったよ』


周りに私達しか居ないのを確認して彼に抱きついた。


彼も強く抱き締めてくれた。


脇で美波とヤッシーに「ひゅーひゅー!」なんて野次を飛ばされながら(笑)


(ひゅーひゅーっていつの時代だよ!)って心でツッコミしてね。


『気をつけてね』


彼らが乗った車を見送り、再び仕事に戻った。


その後は忙しくて・・・彼の事を思い出す暇さえ無かった。


館内を走り回って、バイトに文句言って(笑)


そしてこの日も疲れ果てて終わる。


3日目も早朝から仕事して・・・


【籠の中の鳥】からやっと開放される。


社長と残ってるバイト、猛、祐一に「お疲れ」と軽く声を掛け私は車に乗り込んで走り出した。


3日間の洗い物や冷たい水に触れたせいで私の手は荒れていてハンドルを握る手を見る度溜め息が漏れる。
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