好きだって言って?






「おーい。 入ってきていいぞ」




教卓の前のヤマケンが

こっちを向いて言った。

いよいよ・・・あたしの登場ってワケですか。




緊張してきたぞ、あたし。

初対面ではめを外しませんように・・・

あたしじゃなくて・・・俺。

瑠羽じゃなくて・・・瑠依。

あたしじゃなくて・・・俺。

瑠羽じゃなくて・・・瑠依。




念仏のように唱えるあたし。

心に刻んでおかなきゃ、ね??


そんなあたしは、

アルことをすっかり忘れていた。

・・・大切なアルことを。




そう。

ヤツ・・・黒沢翔の存在を。











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