-roop-

「た…魂…?」


彼女の切れ長の瞳からは何の感情も伺い知ることが出来なかった。


ただ、真っ直ぐ私の目を見つめているだけ。


思わず強く拳を握って身を乗り出し、声を荒げる。

どうしようもなくて自嘲的な笑いさえ込み上げてきた。



「でっ…でも私は…そ、そうよ私は一体どうやって死んだっていうの…!?

だって私はっ…私は…あ…れ…?

私は…ワタシは…………誰………?」



体の震えが止まった。


止まったと言うより、震え方を…恐怖の表し方を忘れてしまったと言った方が適切かもしれない。


再び、自分の両の手の平に視線を落とす。



自分の手…

ジブンの…

自分って………ダレ…?



急に全身の力が抜けた。





-----ワタシハイッタイダレ----



私には、私が……分からなかった。




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