-roop-
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「ん…」


眩しくて目が覚めた。

小さなカーテンの丁度隙間に月が来ていて、私の顔を照らし出している。


さっきよりあまり月の位置が変わっていない…。


枕元に置かれた赤くて丸い時計を月明かりに向けてみる。


1時半すぎ…


私が眠りについてから1時間程しか経過していなかった。

シャワーの音はもう聞こえない。

立ち上がってカーテンを全部閉めると、思った以上に部屋が真っ暗になって、少し怖くなった。








静かに部屋の扉を開けてみる。

リビングは薄暗く、きちんと敷かれていたはず誠さんの布団は無造作にめくれ上がっていた。



誠さん…?


ふとベランダの方を見ると、窓は開いていて、部屋に吹き込む風でカーテンが揺れていた。



外…?



静かにベランダの方に向かった。

少し外を覗くと、微かに灰色の煙が夜空に吸い込まれていくのが見えた。


気付かれないようにもう少し前に進んでみる。


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