地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
西棟の三階
一番奥の空き教室
扉を開けて中に入る。
『杏ちゃーん!』
ぴょんとジャンプして
藍鬼が、抱き着く。
「遅くなってごめんね?」
頭を撫でてやる。
『いいよ♪来てくれたから嬉しい♪』
ニコニコ笑顔で胸に顔を埋める。
可愛いなぁ………♪
こんな弟がいたら…毎日遊んであげるのに♪
「デザート持ってきたから食べようか?」
『うん!』
鞄から取り出し、藍鬼にマンゴープリンを渡す。
妖怪だけど、人間の食べ物は食べられるんです!
嬉しそうにカップの蓋を開けて、プリンを頬張る藍鬼。
『おいしぃ〜〜♪』