ガンバレ、男子!

「啓太たち、遅すぎないか・・・?」

俺がそう言って時計を見せると、ちひろも驚いたように、

「ホントだ・・・!どこ行っちゃったんだろうね?」

周りを見渡しても、見当たらない。人が多すぎて、いても分からなかったかもしれない。その辺にいたはずの尚登たちのことも探したが、見つからなかった。

「…いないね。携帯は?」

「優雅も弥佳も何故か圏外で…。」

「俺のも圏外。参ったなあ…。」

「私のはアンテナ立ってるよ。啓太くんたちの番号教えてもらえる?」

「ああ。啓太たちのと…俺の連絡先も一応教えておくよ。」

「ありがとう。私のも送るね。」

その時は、啓太たちとはぐれたことで頭がいっぱいだった。連絡先を交換出来てしまっていたことに気が付いたのは、うちに帰ってからだった。

結局、誰の携帯にも連絡がつかなかったので、メールを入れて、みんなを探しながら、2人で夜店を回ることにした。

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