禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
神楽の口から一語一句言葉が出るたびに、視線を逸らしたかった。



それなのに…



どうして神楽は、視線を逸らしてくれないの?



あたしからなんて、2人を認めたみたいで視線を逸らせない。



会場内の拍手。



ワーッと上がる歓声。



1人たたずむあたしは、重たくてどす黒い場違いな空気を放ってる。



だって、信じたくないもん!!



神楽が父親なんて。



あたしの好きな人は…実の父親でした!?



そんなの、あるはずないでしょ?

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