禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
友達の彼氏の家に、どんな理由でもいられない。



「英里奈のことだったら、気にするな。」


「ごめん。」



それだけじゃない。



こんなに神楽に突き放されてるのに。



それでも、神楽のそばにいたいって気持ちが。



ほんの少しでも残ってて。



バカみたいに、まだ神楽が好きな自分がいる。



あの母親が、神楽と一緒にいるなんて。



あたしの場所を取られたなんて。



悔しくて。

悔しくて。



2人になんてしたくない。

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