禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
次の日の放課後。
裏門で宮埜が待ってた。
「どうして裏門なの?」
珍しくて。
いつもなら、嫌がっても正門で待ってるのに。
「隠密行動だから。」
なんて笑ってる。
「隠密?英里奈に見られたらマズイの?」
そこまでの用事って…?
「ん…まぁ。それもあるけどね。」
笑ってるだけで、何をしたいのか?
どこに行くのか?
答えてくれない。
車が止まったのは、大きなビルの地下駐車場。