禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「どうして?」
「ドレスは適当に選んで、後で送るから。」
「いいの?」
「ああ。泣いてる顔に、どんなドレスを選んでも似合わないから。」
「ごめん。」
宮埜が悪いわけじゃないのに。
「気にするな。」
「…でも。」
「やっぱりさ、こういうのは好きな子と来た方が、男としても楽しいし。」
そうだよね。
あたしなんかのお守(も)りで来てたら、楽しくなんかないよね。
「ごめん…今度は、英里奈と来てね。」
「さっきから、謝ってばっかりだな。奏凛ちゃんらしくない。それに、英里奈とは昨日来たよ。」
言葉尻は、ボソッと一言。