禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~

って音がしたかと思った。


「…か…ぐら?」


呼吸が止まるくらい。


目の前を散っていく髪。


「これで、しがらみがなくなっただろ?いつまでも、こんなものにすがり付いてるな。」

「……。」


言葉なんか出てこない。


変わりに、涙がいっぱい溢れてくる。


バッサリと切られた髪が、床に散らばって。


もう、神楽があたしの一部でもなくなっちゃって。


まるで、体を切り刻まれたみたいな感覚が、心を駆け巡った。


もう…


あたしには、何もなくなった。


「だったら…どうして幻なんか見せたの?娘だったら、幻なんて見たくなかった!!母親のお腹に子供がいて…だから結婚するの?」


順番も言葉もメチャクチャになるくらい。

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