禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「大丈夫。高校生にもなって、親が入学式に来るのは恥ずかしいよ。」



いつものように、淡々と答えた。



「そうか。まぁ、私立のエスカレーターだからな。友達も変わらないだろうし。」

「そうだね。変わるのは、校舎くらいだよ。」



笑い混じりに話すけど、別に面白くもない。



「帰りは、オレが迎えに行くから。」

「忙しいでしょ?お仕事。」


「今日くらいは、休ませてくれよ。奏凛の入学式だろ?」

「気にしないでよ。高校生になったんだし、電車通学とかしてみたいの。」



息抜きくらいは、させて欲しい。


毎日同じことの繰り返しで。



たまには友達とも遊びたい。

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