DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
再び顔を上げたアレックスに、クロードがため息混じりに言葉を足した。
「あまり気負わずにな……あくまで噂だけなので実際に何かあるかは憶測にすぎない。何もないと確認して欲しいと言うのが本音なのだよ」
「……?」
「自分の国内の人間まで疑わねばならなくなるなんて……嫌なものだ。たまに自分の立場が嫌でたまらなくなる」
先ほどまでとは打って変わった暗い表情を浮かべ、机の上を指で軽く叩きながら話すクロードを、アレックスはじっと見つめながら
「何故、俺にそんなことを?」
ふと、わいた疑問をそのまま口にした。
まさかアレックスがそんな問いを返してくるとは思わなかったクロードの指の動きが止まる。