DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「せっかく笑った顔を見れたのに、こんな話をするのも気が重いがな……」
クロードの表情が曇る。
そう、世間話をするために呼び出されたわけではないのはアレックスも承知している。
背筋を伸ばし、姿勢をただして
「任務ですね」
アレックスが短く問うと、クロードはゆっくりとうなづいた。
「北方の街カラドルで不穏な動きがあるらしい……それを調べてきて欲しい。元々カラドルは行商で栄えた街で、異民族が入り乱れる街だ。君のような容姿の方が入り込みやすい」
「……金髪碧眼の生粋のエルカイザ人はかえって怪しまれると?」
「そういうこと。君の黒髪はここでは目立つが、カラドルではそうめずらしくもない……君単独でいってもらう。急で悪いが昼には出れるか?」
「了解しました」
アレックスは短く答え、頭を下げる。