DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「クロード様?」
問い掛けるアレックスの声に、クロードの伏せていた目線が上がる。
首を傾けた拍子に、束ねられていない長い金糸の前髪が一束、頬にハラリと落ちた。
それを払おうともせず、眼差しをまっすぐとアレックスへ向け
「本当の気持ちさ。任務が終わったら一度ゆっくり話さないか?」
クロードはそう言った。
「光栄ですが……何故、俺なんでしょうか?」
アレックスは当然ともいえる疑問をそのまま返す。
「光栄?」
クロードの唇がかすかに歪む。
「そんなことはない、私と君はそう変わらないよ。この立場は所詮飾りにすぎない……皆が思うより私ははるかに無力で、何も持たない人間だ」