DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


そんなアレックスにボルグがゆっくりと語る――



王はディーバの出生を側近にも明かさなかったこと。

それまで、度々国民の前に姿を現せていた王がなかなか姿を見せなくなったこと。

やがて王が病に臥せった頃から、各研究所の権限がいつのまにかディーバに移っていたこと。

「ディーバ様は子供に恵まれなかったが、リチャード様には前王妃との間にできたクロード様と、兄上のエレンツ様の二人の皇子がおられる……エレンツ様は人望も厚く、勇猛果敢な方で、時期国王との噂もあったが……遠征先で亡くなられた」

「ええ、それは覚えてます」

あれは何年前だったろう?

まだアレックスが孤児院にいた頃、急遽訓練が中止になった日があった。

亡くなった皇子の喪に服すためだと説明された覚えがある。



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