DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「戦争で命を落とすのは珍しいことじゃない……だがエレンツ様は戦闘で命を落としたわけじゃない」
「……?」
ボルグの言葉にアレックスは首を傾げた。
「コレは公式発表ではないがな……当時一緒に行ったやつに聞いた。エレンツ様は夜営中に急死されたそうだ」
初耳だった。
孤児院にいたアレックスは公式の発表しか聞いていない。
データバンクの記録にも戦死と記載されている。
「公式の記録ってのは当てにならんものだ、皆表立っては言わないがな……当時一部では王妃による暗殺ではないかという噂もあった」
「何故……」
「さて、ね? 一国の権力がからむとなると色々あるのだろうな……噂が真実とも限らないが……」
そこで、ボルグは長いため息を吐き
「それが真実なら、エレンツ様と同じくディーバ様と血の繋がらないクロード様も危険な立場なのに変わりない……むやみに人を信用することも出来んのだろうな」
どこか憂えるような表情でつぶやいた。