DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
――また……救えない
突きつけられる現実にいいようのない痛みにうちひしがれそうになっていた。
「一緒に行かない?」
差し出された手は熱を失った冷たい手。
「あたしは死なないわ」
なくした小さな花とよく似たそれはかつて自分を追い詰めようとしたモノ。
それでも
「守ってもらう必要も無い。あたしがあなたを守る。だから……」
その言葉に幻惑を見てしまう。
空虚な胸の暗闇を埋めるもの。
「その手をあたしに頂戴?」
孤独の、そのあまりの重さに……また過ちを繰り返そうとしている。
それでも……
もしかしたらと……
闇に生きる運命だと知っていながら。
それでも求めずにいられないのだ――