DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(―2―)
エルカイザ中央司令部。
その広い敷地内の一角にある練兵場。
通常はその名のごとく兵士達の訓練を行うその場所は、その日、訓練とはまた別の緊迫感で覆われていた。
円形に高い壁で仕切られた区画の幾つかの出入り口は封鎖され、事情を知らない一般兵が中に入ろうと一番大きな正面の入り口に廻ると……
同じ兵士であるはずなのだが、一際眼光の鋭い屈強な兵士達がその入り口に立ち、行く手を阻まれる。
入り口に立つ兵士の手の甲、または首筋。
それぞれ違う位置に、だが、同じく刻印されたケルベロスのタトゥー。
それを見てしまえば、一般兵たちは何も言うことも出来ずそこから後戻りするしかない。
その日、練兵場を貸切状態で使用していたのは、エルカイザ王室直属の特殊部隊、ケルベロス。
中では、約一名の新たな隊員の入隊式が行われていた。
エルカイザ中央司令部。
その広い敷地内の一角にある練兵場。
通常はその名のごとく兵士達の訓練を行うその場所は、その日、訓練とはまた別の緊迫感で覆われていた。
円形に高い壁で仕切られた区画の幾つかの出入り口は封鎖され、事情を知らない一般兵が中に入ろうと一番大きな正面の入り口に廻ると……
同じ兵士であるはずなのだが、一際眼光の鋭い屈強な兵士達がその入り口に立ち、行く手を阻まれる。
入り口に立つ兵士の手の甲、または首筋。
それぞれ違う位置に、だが、同じく刻印されたケルベロスのタトゥー。
それを見てしまえば、一般兵たちは何も言うことも出来ずそこから後戻りするしかない。
その日、練兵場を貸切状態で使用していたのは、エルカイザ王室直属の特殊部隊、ケルベロス。
中では、約一名の新たな隊員の入隊式が行われていた。