DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


最後に会ったのは何年前だったか。

そのときもやはり眠っていたリチャード王に、昔の雄雄しく活力に満ちていた頃の面影は全くなく。

ベッドのシーツに投げ出された腕は、細く、青白く……まるで老い枯れた木の枝のようだった。

それでも微かに上下する胸の動きに、まだ父は生きていると、安堵を覚えた。

幼い頃に母を亡くし、その時にはもう兄のエレンツも遠征先で命を落とした後。

たとえ身動きも出来ず、会話も出来ずとも、クロードにとって頼るべき身内は父しかもう残っていなかったから……

だが、そんな僅かな拠り所も奪われた。

容態の悪化を理由に、僅かな面会すらもう許されなくなった。

今となっては定期的に届けられる医師の診断書でしか、父の様子を知ることができない。



その診断書に――



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