DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


「リエーネで……俺は、混乱しました。全ての意味がわからなくて……あれからしばらく眠れなかった。ずっと考えてました、何故貴方が俺を責めたか、何故俺はマリウスを止められなかったか……」



そして、何故

ルーシーが自分に向かって

ロザリオを振り上げたか?



「考えてるうちに、何となく思ったんです……俺には何かが欠けている」

アレックスの唇に自嘲気味な笑みが浮かんだ。

「あの時、マリウスと行ったのが貴方だったら、きっと彼は助かったんでしょうね」

最後に投げかけられた問いに、ボルグはとっさに答えることが出来なかった。


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