呪いと祝福
姉は旦那さんの実家ともめてしまい、「わたし」の家に戻ってきました。

その時、猫も一緒に。

以前住んでいた家で、子猫の時に拾って育てていた猫は、「わたし」とは遊び仲間のようなものでした。

すぐに引っ掻く気性の荒い猫でしたが、家族でした。

ところが家猫のクセに、脱走癖があるのが困ったもの。

―その日。

書斎の窓は開けていました。

網戸にしておけば大丈夫だろうという考えは、家に帰ってからムダだったと気付きました。

何せ猫は網戸を爪で開け、脱走していたのですから。

辺りを探しても見つからず、一週間が過ぎた頃。

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