心涙
プロローグ
あたしは今まで沢山の人に出会い、そのほとんどの人と別れてきた。




でもね、あたしはヒデとは別れたい・・別れても別に良い。
何て今までの考えはしなかった。


別れても良いなんて思えなかった。


だって、あたしはヒデのお陰でいろんな事に耐えてこられた。
あたしには必要以上に大きな壁があった。



でも・・・

イジメられても、
リンチされても、
親に暴力振るわれても、
親に捨てられても、
大切な夢を失ってしまっても、


・・・・ヒデの存在であたしは助けられた。
ヒデと別れないためならあたしは何でもする。



何が怒ろうとヒデを愛し続ける。




誰にも愛されていなくてもヒデがあたしを愛してくれれば
充分幸せだった。
ヒデはそれぐらい大切な存在だった。





よく・・・自分の命を犠牲にしてでも大切な人を助けるドラマや映画がよくある。
ヒデと出会うまでそんな事するヒロインが信じられなかった。


でも、実際、自分に本当に大切な人ができてみればそんな行動にでる
気持ちがよくわかった。






あたしは今日も心の中で涙を流す。
ヒデに嫌われないために。



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