D U S H ! !


テスト終了のチャイムが鳴った瞬間、俺と鮎川は鞄を持って教室を出た。
終礼のSHRになんて出ている暇はない。


「カイジ、ハラくん!」

クツバコには、既に二人が今にも飛び出しそうな勢いで、踏み潰すように靴を履いているところだった。

「ヤマト、サウンドルーム行くぞ!!」


サウンドルーム、別名鮎川ん家の地下の防音室。

なぜか俺以外の3人がそう呼んでいたのだ。

俺達は急いで自転車にまたがり、サウンドルームへと向かう。



明日のライブで演奏するのは昨日と同じ曲。

バンドもお客さんも、昨日のライブより年齢層が高いらしく、演奏する曲順は亮太郎さんに聞いて、昨日とは逆にした。


『このライブで20代女子を取り込むことだな。きっと「きゃー高校生だって、カワイイ」とかなんとか言って寄ってくるぜ』

よほどライブを断り続けられて困っていたのか、亮太郎さんは『ライブしたらモテますか』という鮎川の安易な質問にそう答えた。

…これで鮎川は調子に乗ったんだ。
ユカのことが好きなんじゃなかったのかお前は。



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