D U S H ! !



今日は、満月だった。

DASHEDfc-から歩いてすぐの、公園のブランコで俺達は話した。

ブランコとブランコの、この距離。

近くて遠い距離。

この距離を縮めたくて、仕方のない俺。


勿論、衝動的にメールを送ったわけで、これからなんて考えもしなかった。

チキンも、この時ばかりはやるんだぞ。



「…今日のライブ。」

「どうだった?」


凄かった。

なんで、俺達がmusicmagazineに出られるのだろうって、今更。


「…あ、凄かった。本当に、鳥肌が立つぐらい」

「あはは、それはよかった。」



俺の頭の中は、伝えることしか頭になくて


彼女の頭の中にはきっと、さっきのライブの残像しかなくて



だから、だけど。



「…ずっと、言いたいことがあったんだけどさ、」

「うん、なに?」






俺、ユカのことが好きなんだ








誰よりも、ずっと。



< 240 / 346 >

この作品をシェア

pagetop