D U S H ! !



鮎川だって15年間彼女いねーくせに、なんてチャラチャラしているんだ。

そんなんだからあいつには15年も彼女がいねーんだ。


そう思いながら悶々と課題をやっていると、今日持って来ていた夏休み課題が全て終わっていた。

Oh!ミラクル!


「どうして課題が終わってんだよー。オレいっこも手ぇつけてないのに。ま、まだ夏休み初日だからいいけど」

鮎川がそんなことをブツブツ言っていた。


「さ、そろそろ帰るか。」

課題をカバンに詰め込む。
俺は財布を持って席を立った。


「合わせて540円になります」

レジ打ちも彼女だった。
まさか、これって運命でしょうか。

「オレファミレス三時間もいたの初めてだわ、しかもドリンクバーとドリアで540円って安くね?」

「安いけど…まさかファミレス行ったことない?」

「いや…こないだお前らと行ったじゃん。まー、あれが初ファミレスだったんだけど。」


さすが親は農林水産大臣…


ファミレスは行かないのか…


俺と鮎川はお金を払って、彼女の微笑みをしっかり目に焼き付けたあと、レストランを後にしようとした。

けど、なんだかぐるぐるする。
気持ちが悪い。


聞かなきゃ。

名前、聞かなきゃ。



「すいません、あなたの名前…教えてくれませんか」




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