桜花散恋

戯れ言




ドタドタドタ!!

ドタドタ・・・!!




さっきから私の部屋より少し離れたところで音がする。

「くそっ!」

「(・・・土方さん?)」


足音に耳を傾けていると、苛立った土方さんの声が聞こえた。
少し気になって部屋の襖を少しだけ開けると、ちょうど土方さんが私の部屋の前を通ろうとしているところに出くわした。

「お・・葉月か。どうした?」

「いえ・・・何かあったんですか?」

土方さんは一瞬不思議そうな表情になった後、苦笑いして「ああ」とうなずいた。

「総司のやつがな、俺の部屋に来て暇そうにしてやがると思ったら、勝手に部屋の中を漁って、懐紙を持ち出してったんだよ」

チッと舌打ちして、とても忌々しそうにしている土方さん。


普段から沖田さんは何かにつけて土方さんに絡んでいく。
仕掛ける側の沖田さんはとても楽しそうにしているけど、その被害者である土方さんの眉間にはいつも皺が寄っている。


「ご・・ご苦労なされてるんですね」

「ああ、もう慣れたけどな」

土方さんは諦めたように溜め息をついた。





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