理想と現実の間に



窓の隙間から入り込む冷たい空気


エアコンの熱で顔が火照っていたから丁度いいくらいだ。



ふぅーっと煙草の煙を外に吐き出しながら、時折前髪をかきあげる剛


心地良い沈黙が流れている


スピーカーから聞こえる音楽は
歌詞のない、ピアノの音色が耳に優しい感じの曲だ



先に沈黙を破ったのは剛だった。



「あのさぁ。俺らどっかで会ったことねぇ?」




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