王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「……――嫌っ!なに?!誰?!」
「……そんなに驚かなくてもいいのに」
パニックになりながら振り返ると、そこには見覚えのない一人の男の子が立っていた。
よかった……お化けじゃなかったんだ。
って、安心してる場合じゃない!!
「驚かさないでよぉ。急に肩叩かれたからビックリしたよ」
あたしがそう言うと男の子は「すいません」と言って頭をポリポリとかいた。
「愛川先輩、こんな時間まで何してたんですか?」
「え……?何であたしの名前……」
「愛川先輩の名前なら誰でも知ってますよ」
「……え?」
あたしの名前なら、誰でも知ってる?
どういう意味……?
不思議になって首を傾げると、男の子は愛嬌のある笑顔で微笑んだ。