華の恋
「それに…あんた日本人なんでしょ？
英語嫌いなんでしょ？
ラビットって思いっきり英語だからっ」
「そうだそうだ！かっこつけて
何でも英語にするなんてバカの
証拠だよっ」
「うるせぇ！さっきから黙ってれば…。
うさぎよりラビットの方が
コードネームみたいでかっこいい
じゃねぇかよっ」
「なんで華恋にコードネームつけんのっ」
「あんたほんとバカだねぇ～」
あーだこーだともめあう。
周りのクラスメイトはそれを見て
まこっちゃんをからかってる。
華恋が通う星瞬（せいしゅん）学院は
小・中・高・大とエスカレーター。
ちょっと変わった学院。
小等部から１学年が１組から偏差値で
クラス分けされる。
この学院に入学する条件は２つ。
２つのどちらかがあてはまる生徒。
１つは偏差値がずばぬけて高いこと。
偏差値が高いと１組から順番に
クラス分けされ、将来も優秀な学歴で
卒業していく。
そしてもう１つ。
もう１つは理事長のお気に入り。
勉強は出来なくてもスポーツが出来たり、
芸能事務所に入っていたり。
