至近距離恋愛 -Hero-
中学生の頃、毎朝決まった時間に雷を起こしに行くのが日課だった。


「雷〜!学校行くで!」


「……ん〜、先行っといて……」


「アカンッ!!そんなんしたら、雷は遅刻して来るやん!」


「別にイイやんか……」


「もうっ!!雷のアホ!」


寝起きが悪かった雷を起こすのは本当に苦労したけど、彼の寝顔を見れるのはすごく嬉しかった。


だって…


あたしは、雷に恋をしていたから…。


彼の傍にいられる事が、すごく幸せだった。


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