Night Large Snake

無理矢理、そのまま腕を引っ張られた。

一緒にお弁当を食べていた女友達に目を合わせられなかった。

目の前を歩くのは、オレンジの髪ではなくて金髪。

廊下にたむろする男子の集団が一度…いや二度見してしまうくらいの金髪が。

足が速いのか、足が長いのか。

着いていくと走るようになってしまう。

自分の学校なのに、どこにいるのか分からなくなった。

やっと止まったのは、屋上の扉の前。

音をたてて開いた扉の向こうには、今度こそ予想していたオレンジ色の髪の毛。

「お、見つかったんだ。」

購買で買ったと思われるジャムパンにかぶりついている。

私はフラフラついて、金髪の座る隣に座り込んだ。



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