Night Large Snake
Duckling.

家鴨、と書いてアヒルと読む。

真鴨を飼い慣らしてつくられた家禽が、家鴨。

家鴨は…元は真鴨だったらしい。

涼しい顔をして亜利哀のホテルを出た外は、寒かった。

海は逃げないようにか、私の手を掴んで歩く。

「…バイク?」

「車。」

パーキングエリアに停めてあった…誰の車か分からない車に乗る。

なんだか海の様子を見るとこのまま向かうらしい。

…制服しわくちゃなのだけど。
しかも昨日の制服。

き…昨日の。

「服取りに家に戻っちゃだめ?」

「そのままで大丈夫だろ。」

車が発進する。



< 423 / 525 >

この作品をシェア

pagetop