続!イジワル王子とお姫様
ちょっとふくれてると、ナツキくんはそのまま私から離れてしまう。


片耳にまだイヤホンが入っていて、曲が流れている。


「……あ、この曲いい」


思わずつぶやき、ナツキくんもチラッと私を見る。


「だぁからいいつってんじゃん」


うぅっ。そうだけど。


気まずい……。


下におりる作戦は、お母さんにまた出会いそーだし、帰るって言ったら余計気まずいよね。


どうしようか。


「ナツキくん!」


「はい、なにか?」


ナツキくん、シラーッとした顔で私を見る。


もう! どうしてそんなによそよそしくするのぉ~?


そりゃ、キス……中断した、私が悪いんだけど。



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