★逆恋☆
薄暗い保健室。



今度は何も声をかけずに中へ入った。







相変わらず誰もいないみたい。





そう思いながらさっきまでいた鏡の前に進んだ。



すぐ隣にはベッドを仕切るカーテン。





目を凝らしてキーホルダーを探したけど







足元には何もない。











諦めずに腰を下ろして

細かい所まで見るけど













何もない。
















「なんでないの…………?」












絶対ここにあると思ったのに。



もうここ以外にあてはない。











「どうしよ…………」





絶望的になった。





涙が出そう。





真衣から貰った大切な物なのに…………




あたしは俯きながら涙をこらえていた。





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