手を繋いで…

家族会議

答えも みつけられんまま月日だけが過ぎていった。


これから先 どうするかなんて 考えたくなかった…
真がいてへん生活なんて
うち 死んだんと同じや…
真に会っても
変わらない態度で笑顔を見せた…

そんな日々を過ごしながら美奈子は 大学受験し 合格した。

四年間は 地元から離れ
一人暮らししながら 大学へ通うことになる。
それが決まった頃
一本の電話が 美奈子にはいった。

真から……………

今から 家族会議や…
向こうの親 本人 俺ら家族で 最終の話し合いするから…


吉と出るか凶と出るか…
覚悟は決めといてくれ。
俺はどっちにころんでも
お前の事 はなさへん…
それも 今日 ハッキリ 向こうの親 本人に伝えるから…

籍いれても 一緒に暮らすことになっても 俺には それより 大事な人がいてるって…

やから これから先
俺らがどうするかは
お前次第やから

そう言って 電話を切った。
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