手を繋いで…
母ちゃんも 反対しなかったって

真がどれだけ うちのこと愛してくれているか
そして 自分が やってしまったことを 責め続けているのか 痛いほど
わかったんや…

うちは 母ちゃんに

『うちは 真を責めてない。 こうなったんも 運命なんや。うちは そんな 真を嫌いには なられんかった。憎めば 涙もながれへん。憎めば 奥さんにも 辛い思いさせんですむかもしれん。やけど うちには それができひん。真に伝えてほしい。大事に大事に 娘を育ててほしいって。今度 うちが帰ったら 赤ちゃん抱っこさせてなって 伝えてほしい』

うちは そう 母ちゃんに言うたんや…


愛した人を 憎めば
どんなに 楽やったやろ

責めて責めて責め続けることが 出来たら
どんなに楽やったやろ…


うちには できんかった


愛してたから…


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