手を繋いで…
『りょうちゃん…あの人の事も 見えてるんやろ?』

『見えてるよ。男ッてな どうしようもない生き物や。好きでもない女でもな 欲求満たすのに 抱ける生き物やからな。』

『わかってるねん…そんなこと。女もな 気持ちがなくても抱かれることは できるねん』

『美奈チャン 強さてな 虚勢はることやない…意地張らんと 浩二に飛び込んだらええ。浩二が美奈チャンを泣かすことはないから』


『タクシー呼んであるから 』

りょうちゃん それだけいうて

『ハイハイ そこの お二人さん…どこでも お好きな所へ行きんさいよー。ヒューヒュー』ッて 明るく うちらを
見送ってくれてん。


浩二クンの目に涙が浮かんでた。


『ごめんやで。俺 美奈子の過去の男のことは聞くつもりなかった。りょうちゃん お前はわかってやらんとアカンて こないだ 寮に電話かかってきてな…りょうちゃんが見えてること 全部話してくれた。』

『浩二クン どこ行く?』

『あっ すみません、○○ホテルまで』

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