君に捧ぐ‥
「じゃあ凪ちゃん、またねっ」
「おう。明日もくんの?」
「くるよ〜♪じゃあねー」
あたしは、凪ちゃんの病室から出て、廊下を歩いていた。
ドサッ
「え!?」
角から、人が倒れる音がした。
慌てて近寄ると、きれいな、あたしと同じくらいの年の女の子だった。
「あのっ、大丈夫ですか!?」
「……っ、すいません。ありがとうございます……」
とても綺麗なその子は、甘い甘い、イチゴの香りがした。
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