君に捧ぐ‥
「では、いってらっしゃいませ〜♪」
ガタン‥
「ひゃあっ!!」
観覧車が揺れるたびに、沙帆はおびえている。
もしかして‥
「高所恐怖症?」
「〜!!こ、怖くないし……」
ガタンッ!
「きゃああ!!」
沙帆は、俺にしがみつく。
「怖いんだろ?無理すんな、俺につかまっとけ。」
「……うん…。」
ぎゅ‥
沙帆は、俺の腕を強く掴んだ。
沙帆の手は、小さくて。
俺が沙帆を守りたいと思った。
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