君に捧ぐ‥



「では、いってらっしゃいませ〜♪」




ガタン‥


「ひゃあっ!!」



観覧車が揺れるたびに、沙帆はおびえている。




もしかして‥



「高所恐怖症?」



「〜!!こ、怖くないし……」




ガタンッ!



「きゃああ!!」



沙帆は、俺にしがみつく。




「怖いんだろ?無理すんな、俺につかまっとけ。」



「……うん…。」


ぎゅ‥




沙帆は、俺の腕を強く掴んだ。





沙帆の手は、小さくて。


俺が沙帆を守りたいと思った。










.
< 49 / 179 >

この作品をシェア

pagetop