君に捧ぐ‥
距離…そして和解。

本能




-雛side-




「ハァ…」


「ひーなっ♪」
バンッ




あたしが、今日何回目かもわからないため息を吐くと同時に、林檎があたしの背中を叩いた。



「りんごぉ……痛いよ…」



「ごめんごめんっ!てか、雛最近元気なくない?なんかあったの?」



「そーゆーことは聞かないでやれよ。」


ドキッ…



「新……」


あの日から、なんとなく新とは気まずくなってしまった。

てゆうか、あたしが一方的に避けてるだけなんだけど…。




「新っ、あんたに関係ないでしょ!?」


「俺には関係あるんですー!なっ、雛?」


「えっ!あ、うんっ!!」




よかった…

新、普通だ。


気にしなきゃ、いいのかな?



あたしは、林檎と新といるときは、凪ちゃんのことを考えるのは、やめようと思った。










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